著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

「新東宝スターレット」6期生のオーディションに中学3年生の沢村忠の姿が

公開日: 更新日:

「戦後最大の労働争議」といわれるのが、大手映画会社・東宝で発生した「東宝争議」である。1946年から48年にかけて3度にわたり繰り広げられ、特に48年の「3次争議」では共産党系組合員との攻防に警察のみならず、警察予備隊(現・自衛隊)、ついにはGHQの戦車や戦闘機までが出動し、「来なかったのは戦艦だけ」といわれるほどの騒ぎとなった。

 東宝創始者にして大株主の小林一三は、社長に据えていた異母弟の田辺加多丸を会長に棚上げ、反共主義者で知られる衆議院議員の渡辺銕蔵を社長に迎え、この労働争議を徹底的に弾圧した。その際、無頼の徒を率いて組合潰しの実行隊長となったのが、拙著「沢村忠に真空を飛ばせた男」の主人公・野口修にとって“叔父貴”と言うべき存在の大澤武三郎だった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    元ソフトバンク「伊奈ゴジラ」の転落人生…淡路島で盗み84件総額472万円、通算5度目の逮捕

  3. 3

    大関・大の里すでに「師匠超え」の鋼メンタル!スキャンダル報道もどこ吹く風で3度目賜杯

  4. 4

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  5. 5

    テレ朝に“ナスD”超え「1億円横領」続々の過去…やりたい放題で解雇された社員のヤバい所業

  1. 6

    東洋大姫路・岡田監督が吐露「本当は履正社に再任用で残る予定で、母校に戻るつもりは…」

  2. 7

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  3. 8

    山下智久「正直不動産」映画化でひと儲け狙うNHKに「甘い」の声も…山P人気は下降気味

  4. 9

    レイズ看板選手「未成年への性的虐待容疑」で逮捕も…ドミニカは殺人も銃撃も「無罪放免」の実態

  5. 10

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在