空気階段が「キングオブコント」王者! ネタの根底には“ダメ人間”へのまなざし、泣き笑いに昇華
「特に1本目のネタはプロが見ても、普通の人が見ても、分かりやすく面白さは圧倒していた。2本目のネタもユニークな設定がよかったし、それに付き合いつつ突っ込むバランスもよかった」
■借金まみれと元引きこもり
ラリー氏は、コンビの強みをこう続ける。
「風俗とギャンブルで借金まみれの“クズ芸人”であるもぐらさんと、岡山県出身で、上京して慶応大学に進学しながら、自分のなまりが原因で学校に馴染めず退学し、そのまま引きこもりになり、ずっと仕送りで生活していた繊細なかたまりさんのコンビです。決して社会の中心を歩いてきたわけではない2人のネタは、根底に社会からはみ出してしまった人々へのまなざしがある。それを排除せず“泣き笑い”にまで高めている。多様性を認める今の時代にフィットしている感じがします」
“疎外されていた2人”が生み出す独自の世界は中毒性抜群。生きづらい時代だからこそ生まれた笑いのようだ。