<139>相続財産管理人に直談判し抵当権抹消の手続きはようやく終わった
2019年1月、和歌山家庭裁判所田辺支部は、野崎幸助さんの相続財産管理人として和歌山市のK弁護士を任命した。野崎さんの財産がどのくらいあるのかを調べて裁判所に書類として提出するのが仕事である。
しかし、早貴被告の代理人である弁護士がFさんに過払い金を返還し、そして抵当権を抹消すると約束したのは、管理人が任命される数カ月前の18年9月のことだ。管理人の承認うんぬんは全く関係ないことであるのはご理解いただけるだろうが、そんなことを臆面もなく回答してきて開き直る態度に、私の怒りのボルテージは上がった。
「私はどうすればええの?」
回答を読んだFさんは途方にくれたようにため息をついた。今度こそ抵当権抹消ができると思っていたFさんの落胆ぶりははたで見ても可哀想で、後期高齢者を翻弄する連中を許すことはできなかった。
私はK弁護士に電話をかけて相談をすることにしたが、何度電話をしても不在で、こちらの電話番号を伝えてコールバックをお願いしてもかかってこなかった。やっとつながったのは、1週間ほどしてからだった。