落語は観客が歓声を上げることもないのですが…
なんか最近仕事がよく入ってきてます。いやその前があまりにも入ってこなかったのでそれと比べての「よく入ってきてる」なんですが。今年の秋くらいに行う地方自治体主催の落語会だと年度も替わり予算も決まって市民会館のホールを押さえて芸人を決めてっていう作業が始まっているのでしょう。各会館の担当者とまずは日にちの決定。私のスケジュールは今年もガラガラですからすんなり決まります。3年前ならこの時期でも結構秋の仕事は入ってたんですけどねぇ。そこからギャラ交渉をして他の出演者をこちらからも提案し、今後のチラシ・ポスターに使う写真データの送付やチケット発売時期の打ち合わせをしていくわけです。いつもならそこで終わりなんですがこのご時世ならではのやりとりが始まります。
「それで今後の感染状況によって会の中止も考えられますが」「ええ慣れてるんで安心してください」「キャンセル料は?」「いえ結構です、いりません」「いいんですか?」「こういう状況ですからまた来年度に呼んでいただければ大丈夫ですよ」「そうですか、ありがとうございます。それで客席数を半分にして開催することも考えられますがよろしいですか?」「仕方ないとは思いますが落語は観客が歓声を上げることもないので100%でできませんかねぇ」「昨年度に100%収容開催に抗議があったもので」「何人からですか?」「人数は把握しておりませんが」「で半分でやったんですか?」「はい」「その抗議した人は来たんですか?」「把握しておりません」「もしたった1人が抗議しただけで400人入れるところを200人にする必要あります?」「ええ確かに……、ただこちらは市の施設ですので」「ですよね。苦情が一件でもあると誰かが責任を取らされるけど誰も取りたくないんですよね」