TVerが抱える“3つの爆弾” 民放5局ゴールデン&プライム帯「リアルタイム配信」に落とし穴
民放の各系列局(日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビ、テレビ東京)の“民放連合”が立ち上げた無料配信サイトの「TVer(ティーバー)」で「リアルタイム配信」が4月11日からスタート。パソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末でTVerのアプリをダウンロードすれば午後7~11時のGP帯(ゴールデン&プライム帯)の番組を無料で視聴可能となった。
「同時配信は追っかけ再送も可能となるばかりか、1週間限定で視聴することが出来る。さらに驚くのは各テレビ局が個別で展開するプラットフォーム『Hulu』(日テレ)、『Paravi』(TBS&テレ東)、『TELASA』『テレ朝動画』(テレ朝)、『ネットもテレ東』(テレ東)、『FOD』(フジ)では同時配信は行わないと民放連合が紳士協定を結んだことです。本気度を感じますね」(民放編成関係者)
今回、民放連合が独自のプラットフォームで採算度外視で協力体制を敷いた背景には、以下の事情があるという。
「2019年にテレビメディアの広告費を上回ったインターネット広告費の奪還、コロナ禍で米Netflixや米Amazonプライム・ビデオの加入者が激増し、多くの視聴者を奪われてしまったこと、さらには莫大な国家予算を武器にNHKがこの4月からNHKプラスで24時間同時配信を実現したことなどです」(前出の関係者)