著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

「マイナスをプラスに」の常套句はジョイマン高木晋哉が言うから説得力を帯びる

公開日: 更新日:

 以前から高木はツイッター上で「ジョイマン消えた」「ジョイマンどこ行った」「ジョイマン死んだ」などと、つぶやかれているのを見つけると「ここにいるよ。」と返信し続けていたことも話題になり、露出が増えていた。世間から「一発屋」だと思われていると理解した当初は現実との折り合いがつかず、悩んだりもしたという。しかし、ムーディ勝山主宰の「一発屋オールスターズ」に参加していく中で考え方が変わっていった。

「今では一発屋は勲章だと思っています。一発屋オールスターズは一度どん底を見ているので、人の痛みが分かる優しい人たちばかり。他の人の悪口も言いません。今、とても楽しくやっています」(早稲田大学「早稲田ウィークリー」18年5月30日)

 弱みを吐き出せるようになって、周りから助けられるようにもなった。そして「サイン会0人事件」から約8年後の22年5月28日、同じ町田モディでサイン会を開催。100枚の整理券が完売したのだ。

「生きていく上で、マイナスの部分をプラスにしていかなきゃしょうがない。お笑いだったら、どんなマイナスなことでも、ネタにすることによって笑いに変わっていく」(同前)という高木の言葉はよく聞く常套句かもしれない。しかし、これほど説得力が帯びる芸人はなかなかいない。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都心のマンションで急増する“性感メンズエステ”驚愕の実態「まったく気付かず…」と住民唖然

  2. 2

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  3. 3

    桜井ユキが6年前、松坂桃李と演じた激しい濡れ場…朝ドラ「虎に翼」“涼子様”で人気全国区に

  4. 4

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  5. 5

    中日「ポスト立浪」に浮上する“第3の男” 侍J井端弘和監督、井上一樹二軍監督の名前が挙がるが…

  1. 6

    悠仁さま“親がかり”の「東大推薦」に1万2500人超の反対署名…志望校変更に現実味も

  2. 7

    阪神「常勝軍団」構築は“オカダの考え”がカギ…試合前に捕手に“講義”、名指し公開説教は日常茶飯事

  3. 8

    夏ドラマ唯一の“ロス”は読売テレビ深夜ドラマのみ?「ブラックペアン2」ですら話題にならない深刻

  4. 9

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  5. 10

    桂菊丸&泉アキ夫妻 熱海で「自給自足」スローライフ満喫