20代イケメン先生めぐりママたちが壮絶バトル…いまやPTAの係決めは新学期の風物詩に
2人の枠に8人が挙手…クジ引きになる事態
新入学や新学年の季節。子どもたちも新しい環境で張り詰めている時期ですが、そのウラで保護者のPTA役員決めの熾烈な争いも繰り広げられています。
しかし最近、係を積極的に取り合うという逆転現象が起きる時があるんだとか。
【内藤みかのあたらしいのがお好き】
アラフォーのKさんは先日、小学校でPTAの係を決めるためのクジを引きました。彼女が希望したのは運動会の実行委員。しかし2人の枠に8人もの母親が挙手し、クジ引きになってしまったのです。
運動会では紫外線が降り注ぐ屋外での作業も多く、日に焼けたくないママたちからは敬遠されがちな係のはず。
それなのに多くの母親がやりたがったのは、今年の運動会の担当先生が20代のイケメンY先生だったからなのです。
狙われるのは若い男の先生
Kさんたちの狙いは、もちろんY先生。自分たちのクラスの担任ではなかったので、せめて係の仕事を通して交流を深めたかったのです。
幸いにもKさんは当たりクジを引き当て、運動会の担当となりました。
会計など他の係はどこも敬遠されているのに、運動会係だけ大人気になるほど、若くてカッコいい先生にときめきを感じる母親が多いのです。特にY先生は独身なので、一番注目されていたのです。
積極的に仕事をこなしお近づきに
Kさんは運動会係の最初の会合から積極的に仕事を引き受け、Y先生に覚えてもらえるよう頑張りました。会議の議事録もKさんが記録することになったので、Y先生に確認してもらい、ハンコをいただくやりとりが今後も続くことになりました。
実はKさん、上の子の中学校で、若いW先生と親しくなった経験があります。
その時も率先して先生との関わりが多い業務を引き受けたことで、顔を合わせる機会が増え、親交を深めることができたのです。
親睦会でさらに距離を縮める
先生と親しくなる最大の決め手は親睦会でした。まずはみんなで仲良くなりましょうとKさんが企画し、駅前の居酒屋での飲み会を決行したのです。
最初に係の出席をまとめてから「W先生もお誘いしましょうか」と声をかけて快諾をいただきました。
飲み会では、先生に係の仕事の相談をすると名目で隣に貼り付き、ビールを注いだり料理を取り分けたりのお世話も担当。酔いが回ってくるにつれ先生も打ち解けてきて、学校でのグチや悩みを漏らすことも。
LINEを聞き出し、個別のやりとりへ
やがて帰り際、周囲の人が出口へと向かったその隙に、Kさんは今後の連絡のためにとW先生のLINEを聞き出しました。親しくなったこともあり、先生もあっさりと教えてくれたのです。
その後は、子どもの進路相談などをLINEでするなどしてさらに個人的に親しくなっていき、やがて係の仕事で重いものを買い出しに行くけれど車がなくて、という話を持ちかけました。
すると人のいいW先生は「僕が車を出しましょうか?」と言ってくれたのです。
二人でドライブの末に…
先生の仕事が終わる夕方過ぎに待ち合わせをし、用事を済ませたらもうすっかり夜に。荷物を一旦先生の家に運び込み、その流れで先生の部屋で軽く飲んでいたら、いつの間にか二人の身体が近づいていき、いけない仲に……。
しばらくは禁断の関係が続いたのですが、W先生が転任となり、自然消滅してしまったのでした。
けれどKさんはこのスリルがクセになり、その後も若い男の先生と関われる機会を探していたのでした。
次はLINE交換をしようと…
そのため、今回の運動会係を本気で狙っていたのです。すでに流れを経験しているKさんは、真っ先に議事録係に手を挙げ、親睦会の提案もしました。そしてLINE交換をしようと狙っていたのです。
若い男性と知り合いたくてもなかなかそのチャンスがない母親たち。男性教師と関われる係の仕事は願ってもない機会なのです。
しかし係になれても個人的に親しくなれるのは、ごく一部の母親のみ。先生のお気に入りになるための密やかな戦いが、本年度も繰り広げられているのかもしれません。
(内藤みか/作家)