坂東玉三郎“本興行から距離を置く”発言の衝撃…近づく歌舞伎界崩壊の足音
歌舞伎俳優の坂東玉三郎(73)が5日、都内で行われたセルフプロデュース公演「坂東玉三郎 PRESENTS PREMIUM SHOW」の制作発表の席で、歌舞伎の本興行から距離を置く意向を示し、話題になっている。
玉三郎は「大きな役で大劇場の1カ月間の一晩を背負うことが体力的に難しくなってきた」と明かし、今回の100人規模の公演について「これから自分が生きていく道として良いのではないかと思った」と語り、今後は小劇場での公演やプロデュースなどに軸足を移していくという。以前から玉三郎は現代劇、映画、ドラマなどでも活躍。越路吹雪とも親交があり、シャンソンコンサートを開催するなど、歌舞伎に縛られない活躍でも定評がある。19年には地方の短期公演からは引退、後進の指導にあたるなど、活動は縮小傾向にあった。
■猿之助の不在とベテラン勢の健康問題も顕在化
とはいえ、興行主の松竹にとっては、玉三郎の不在は大打撃この上ない。市川猿之助(47)は心中騒動で復帰は未定、松本白鸚(80)が昨年11月に、尾上菊五郎(80)が3月に体調不良で休演するなど“集客力”のある役者たちの出演が不透明に。襲名披露興行中の成田屋宗家・市川団十郎(45)だけでは興行としては厳しい。作家の中川右介氏がこう言う。