(5)中尾ミエさんの生き方 “めんどうくさい”を捨てて、“まずやってみよう”で動くこと

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 いまでは俳句を詠むためにしばしば「吟行」にも赴くという。

「俳句というと、着物を着て静々というイメージを持つ人もいるかもしれないけれど、私はそんな堅苦しく考えない。リュックを背負って元気よく出かける。ただの観光旅行ではなくて、俳句を詠むという目的があるから景色を見ながらボーッとしているわけにはいかない。やっぱり頭も使うし、観察力とか表現力も磨かれるから本当に中身の濃い旅になる。旅を終えても俳句という形が残る。それに脳の老化対策には最高だと思いますよ、俳句づくりの旅は……」

 こうした「吟行」に欠かせないのが仲間だと強調する。

「いくらなにかにトライしようとがんばっても、よほど強い意志がないとつづかないし、楽しみも小さくなる。でも、仲間がいれば自分ひとりだったらなかった気づきも生まれるし、おたがいに刺激し合うから得られるものも大きくなる。なによりも励みにもなる」

 そしてこうつづける。

「チャレンジして、そこから少しでも達成感というかなにかを得ようとしたとき、その妨げになるのは“めんどうくさい”という気持ち。チャレンジは100%楽しいことばかりではないから、やっぱりがんばりも必要になる。あまり年齢は関係ないかもしれないけれど、とくに年をとればとるほどこの“めんどうくさい”が出やすくなるし、“まっ、いいか”と途中であきらめてしまう傾向が強くなる。これは本当にもったいない。

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