沢田研二が貫き切った流儀と矜持 因縁のさいたまスーパーアリーナで75歳バースデーライブ
「もう、大満足の時間でした」と興奮冷めやらぬ様子なのは、会場でライブを堪能した芸能リポーターの長谷川まさ子氏だ。
沢田研二の全国ツアー「まだまだ一生懸命」のファイナル公演。75歳の誕生日の6月25日、バースデー特別公演を兼ねてステージに上がったのは因縁のさいたまスーパーアリーナだった。
会場で約3時間ものステージを客席から鑑賞した構成作家チャッピー加藤氏が言う。
「当日のドタキャンでニュースになり、騒ぎになったのと同じハコ(会場)ですからね。あれから5年がたち、今度は大会場を満員にして、決着をつけてやる、という気概を感じました。ジュリーはそういうことをよくやるんです」
50周年記念ライブで50曲披露したり、還暦のドーム公演で80曲、約6時間半もステージに立ち続けたりと、そんなエピソードがたくさんあるのだそうだ。
「あのドタキャン騒動のときは、イベンターが埋まらなかった席を座れないようつぶしていたんですね。平日開催で集客が厳しいならば、なぜもっと早くそう言わなかったのかと怒り、やらない決断をしたんです。そうすると批判もされるし、なにより個人事務所ですから、ドタキャンの損失を自らかぶることになってしまう。それでも主義主張、プライドを優先させたのです」(チャッピー加藤氏)