「VIVANT」堺雅人の自衛隊秘密組織「別班」とはどんな組織なのか…本当に実在する?
堺雅人がとんまな商社マンのままのはずはないよなと、みんな見ていたはずだが、TBS系日曜劇場「VIVANT」は後半の宿命編がスタートし、堺の乃木憂助こそが「別班」だった。正体を現した乃木、野崎守(阿部寛)の警視庁公安部、国際テロ集団「テント」の三つ巴の死闘が繰り広げられることになるが、国際医療団の柚木薫(二階堂ふみ)もただのヒューマンな医者ではなさそうだし、「テント」頭領のノーゴン・ベキ(役所広司)は実は乃木の生き別れた父親だったりと、新たな謎解きが始まった。
ドラマの設定はバカらしいほど嘘っぽいのだが、「敵か味方か、味方か敵か」のサブタイトル通り、次の展開を予想させない、考察の余地たっぷりの仕掛けはうまい。アメリカのサスペンスドラマ「24」や「ホームランド」から、ハラハラドキドキ演出をしっかりいただいたというところかな。世帯視聴率、録画再生、TVerとも、この夏のドラマで断トツ人気である。
それにしても、「別班」はどんな組織なのか。ドラマでは自衛隊の陰の諜報・工作部門ということになっている。野崎の警視庁公安部外事4課は実在するが、別班は本当にあるのか。小野寺五典防衛相(当時)は参院国家安全保障特別委で、「そのような組織はこれまで自衛隊に存在しておりませんし、現在も存在しておりません」と答弁したが、過去にたびたび存在が指摘されている。共同通信は「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班が、首相や防衛相に知らせず、独断でロシア、中国、韓国、東欧などに拠点を設け、身分を偽装した自衛官に情報活動をさせてきた」とスクープした。