多部未華子の「いちすき」が川口春奈の「silent」を超えられなかった“最大の理由”
「繊細な人を“面倒くさい人”として敬遠している自分にも“面倒くさい部分”は必ずあって、それで無意識に傷つけたり傷つけられたりしているんだという現実は、娯楽であるドラマに突きつけられるとしんどい。でも、第7話と8話に出てきた“嫌いなポジティブな言葉”なんかはリアルで、話題にしても面白そうなんですけどね」(前出の亀井氏)
■「ふぞろいの林檎たち」を彷彿とさせるが…
そう言えば、11月29日に亡くなった山田太一さん脚本の「ふぞろいの林檎たち」シリーズも、「いちすき」のように“生きづらい男女の群像ドラマ”だった。
「セリフの使い方は『silent』『いちすき』の脚本を書いた生方美久さんも上手だなと感心するんですが、ただ、ドラマツルギーというか組み立ては『ふぞろい』が圧倒しているように思います。まあ、自分の青春時代に『ふぞろい』を見たというひいき目もあるのかもしれませんけどね。今の若い人はまた違った感じ方をするのでしょう」(テレビ誌ライター)
「いちすき」も残すところあと2話。生きづらさを抱えながらも、居心地のいい場所を見つけた男女4人が迎える結末は?