【対談】シンクロの母・井村雅代コーチ×NSC講師・本多正識氏(後編)自分で限界を決めてはいけない

公開日: 更新日:

 シンクロの母・井村雅代コーチとNSC講師・本多正識。その道のトップを育成してきた2人が語るスポーツとエンタメの明るい未来!

 ◇  ◇  ◇

本多 先生は関西人であることが創作に役立つことはありますか?

井村 01年に世界大会で初めて金メダルを取った「パントマイム・小劇場」を作ったときは何度もよしもとの劇場に足を運びました。最前列で見たり、飛び込みで入って、後方席で見たり……落語が入ると、同じ出囃子が使われていて「あ、場面が変わったことを出囃子で伝えればいいのか」と気づいて、2幕、3幕と場面が変わるときに同じ出囃子を入れたり、よしもとさんからアイデアをいただきました。

本多 本来はそれぞれ洋楽の出囃子がありますが、NGKでは漫才がメインなので、落語の方が出る時は同じ邦楽の出囃子を使っているんです。

井村 最後は、宝塚やファッションショーのフィナーレのように、“ただいま演じていましたのは私たちです”と彼女たちが素の笑顔を見せる。すると観客は拍手と足踏みで喜んでくれました。

本多 それまでの緊張感が一気に緩んで、華やかになるし、緩急のギャップで感動が一気に押し寄せますね。

井村 今も世界の審判員が思い出に残る作品に挙げてくださる作品です。

本多 役に立ったのなら何よりです。

井村 はい、非常に役立ちました。人の心を動かしてハッピーな気持ちでお帰りいただくのがお笑いなら、私たちはそれを点に換えていただく。表現の仕方が違うだけで、根本は同じやと思います。

本多 観客を沸かせるためには貪欲になりますね。

井村 よく監督が選手選考が一番つらいと言いますが、つらくない。それを見極めるのが仕事ですから。単にベストメンバーを選ぶ。いくらうまくても、本番でできなかったらそれは努力が間違っている。技術を顕在化できることも大事です。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 2

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 3

    「終わらない兵庫県知事選」の行方…新たな公選法違反疑惑浮上で捜査機関が動く“Xデー”は

  4. 4

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    斎藤元彦知事が百条委トンズラで大誤算!公選法違反疑惑に“逃げの答弁”連発も「事前収賄罪」の可能性

  2. 7

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    エースの留年が影響か?昨夏王者・慶応まさかの県大会16強敗退…文武両道に特別扱い一切なし

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇