映画「沖縄狂想曲」が描く沖縄のリアルな息遣い
新宿K'sシネマで「沖縄狂想曲」を見た。ドキュメンタリー監督太田隆文氏の快作。
ニュース映像とさまざまな関係者、有識者のインタビューで構成されたドキュメント。随所に挿入されるオスプレイの映像。単純な構成ながらまことにドラマチックだ。
琉球王国から現在までの歴史を一気に駆け抜け、マスコミが伝えてこなかった沖縄のリアルな息遣いを感じさせる。
日本に併合され方言を禁止され、戦争では沖縄戦で本土決戦までの時間稼ぎの捨て石にされ、戦後はアメリカに土地を取り上げられ基地建設。騒音や米戦闘機の墜落、米兵のレイプ事件。
そして温厚な沖縄の人たちが一度だけ真に怒ったコザ蜂起。登場人物は皆一様に言う。「心が震えた」と。
後半のクライマックスは鳩山元総理へのインタビュー。基地移設「最低でも県外」発言の真相。官僚にニセ文書を見せられだまされた。そして憲法よりも上に位置するといわれる「日米合同委員会」。なんといつ開催されるか、その内容も、総理大臣さえ知らされないという。