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児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

台湾エンタメが強くなったワケ(2)“巻き込み上手”で作品のクオリティーが飛躍的にアップ

公開日: 更新日:

 2020年に韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が米アカデミー賞で4冠に輝き、ポン・ジュノ監督は記者会見でこう語った。

「我々は香港映画産業がどのように衰退していったか鮮明に記憶している。同じ道を歩まないよう、冒険を恐れず、挑戦し続けなければならない」

 それが今、韓国の投資家たちは映画の投資から手を引いている。冒険を恐れ、挑戦することをやめたのは、コロナ禍で映画館から遠のいた客足が戻らず、興行不振が続いているからだ。

 韓国ドラマ市場も危機に陥っている。制作費の高騰でドラマを制作すればするほど制作会社や放送局が大赤字に。そのせいで作品の本数も大幅に減っている。

 一方、コロナ禍に希望を見いだしたのが台湾だ。台湾エンタメ業界で多くの作品に携わっている木藤奈保子氏は当時の様子をこう語る。

「コロナ禍であろうと、良い作品を制作すれば世界中の人々に台湾エンタメを見てもらえるチャンスと捉えました。配信サービスの普及をうまく利用し、『台湾エンタメを世界に発信していこう』と舵を切ったんです」

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