柳葉敏郎「室井慎次 敗れざる者」が「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」を制した理由

公開日: 更新日:

 11日公開の映画2作品の“スピンオフ”対決が話題になっている。11~17日の週間観客動員数ランキング(興行通信社)を制したのは、「踊る大捜査線」シリーズの「室井慎次 敗れざる者」で、次いで2位は前作が国内興行収入50億円を突破した「ジョーカー」の続編「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(通称:ジョーカー2)」。強敵“ジョーカー”を“室井慎次”が制したこともSNS上で話題になった。

「ジョーカー2」は前作で悪のカリスマとなり勾留中のジョーカーことアーサーのその後を描き、新たにレディー・ガガが出演。なぜ今回「踊る大捜査線」に軍配が上がったのか。映画批評家の前田有一氏がこう言う。

「ジョーカー2の敗因は、キャラクターを掘り下げた作品を作ったこと。前作は、当時のトランプ政権への不安や時代の閉塞感が描かれ、観客がジョーカーに自分を重ね合わせたから、観客が共感しました。しかしながら、今作はキャラクターの物語になり、現代社会から切り離され、前作のファンが共感できない内容になってしまった。シリーズもので失敗したDCコミックスが“一球入魂型”の作品として作ったのがジョーカーだったのに、ヒットしたらまた負のループに戻るという残念な結果でした」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  2. 2

    「相棒」芹沢刑事役の山中崇史さんが振り返る俳優人生…地下鉄サリン事件「忘れられない」

  3. 3

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    西武・鳥越裕介ヘッドコーチ「厳しく指導?僕は基本、怒らないんですよ。ただ…」

  1. 6

    巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし

  2. 7

    ニデック永守重信会長の堪忍袋の緒が切れる? 「売上高4兆円」達成に不可欠な牧野フライスの買収が難航中

  3. 8

    兵庫県・斎藤知事パラハラ認定にも無敵の“居座り” 「公務多忙」理由に第三者委報告書にコメントしない厚顔

  4. 9

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  5. 10

    復権狙う自民旧安倍派にトドメ!「10万円商品券」配布問題でチルドレンが石破首相に“助け船”の爆弾証言