ラジオはアナウンサーではなく「パーソナリティー」という立ち位置なら、と引き受けた
そしていざ始まったらまったくネタが尽きることなく(笑)、5年間で1日も話に困った日はありませんでした。例えば「引っ越し」というひとつのテーマでもリスナーさんの体験メールには何一つ同じ内容がない! こんなにさまざまな人生ドラマがあるんだと驚くばかり。
私はそれをパーソナリティーとしてリスナーのみなさんとシェアし、「わかる、わかる!」と共感しつつ、自分の体験を話していく。そんな番組の作り方でした。たとえれば、私はパーソナリティーとして3時間半の縦糸を張り、そこにリスナーさんがどんどん横糸として入ってきて、毎日違う楽しい織物が出来上がっていくイメージ。
テレビに出ていた時よりも不思議と街中で声をかけられる回数も増えたんですよ。住んでいるマンション内でも「いつも聴いてますよ!」と言われるようになりました。
ラジオ人口は意外と多く、いつの時代もパーソナリティーとリスナーの関係は特別な濃さなのではないかと思います。その上、今のリスナーさんたちはSNSでつながったりして、オフ会を開いたり、仲よくなった人たちで連絡を取り合ったりしているようでした。