著者のコラム一覧
城下尊之芸能ジャーナリスト

1956年1月23日、福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。元サンケイスポーツ記者。82年、「モーニングジャンボ 奥様8時半です」(TBS)の芸能デスクとなり、芸能リポーターに転身。現在は「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)、「朝生ワイド す・またん」(読売テレビ)、「バイキング」(フジテレビ)に出演中。

「紀州のドン・ファン事件」須藤早貴被告は無罪に…検察が控訴できないこれだけの理由

公開日: 更新日:

紀州のドン・ファン”と呼ばれた資産家、野崎幸助さんが2018年に自宅2階で死亡した件で、新婚の妻だった須藤早貴被告が殺人容疑で裁判となっていたが、今月12日、和歌山地裁で無罪判決が出された。

 無罪が言い渡された瞬間、検察側は法廷で茫然自失といった表情だったと言われている。

 僕はこのコラムで複数回、早貴被告が「野崎さんが自分で覚醒剤をのんだ」と主張すれば無罪になるのではないかと伝えてきた。今回の判決は状況証拠しかない中で、司法が「疑わしきは罰せず」という大原則にのっとった至極まっとうな判断をしたと思っている。もちろん、それが「正しい」とは言いにくいのだが……。

 新聞各紙やワイドショーに登場する弁護士などの大方の見方は、検察側は控訴すると見ている。検察も意地があるのでそうするだろうが、実は非常に難しい判断だ。

 今回の判決の“キモ”は2つ。ひとつは、野崎さんが死を意図して間違った分量の覚醒剤を自分でのんだという可能性を否定できない点。もうひとつは、起訴状に「早貴被告が何らかの方法で覚醒剤を野崎さんに摂取させた」と書かれているが、その方法がこれだけ時間をかけたにもかかわらず分からないという点(覚醒剤は苦みが強烈で食事に混ぜたらすぐ気づく)。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に