千原ジュニア テレビ発言規制に「約束事の手前に“こんなの残ってたか”っていうのを追求していけたら」
放送作家の樋口卓治氏との共著小説「物語る」(講談社)を出版
千原ジュニア(50)が作家・脚本家・放送作家の樋口卓治氏との共著小説「物語る」(講談社)を先月19日に発売し、話題になっている。千原の“語り”を起爆剤に樋口氏が展開、新感覚小説に挑んだ千原に意気込みを聞いた。
──新著は樋口氏からの誘いがきっかけだそう。
「『ミュージシャンがアルバムを作るみたいに、本を出しませんか?』と言われて、こんなセクシーな誘い方があるのかと思って、ぜひやりましょうとお引き受けしました」
──制作はどのように?
「手ぶらで行って座って話して、樋口さんが紡いでくれるという作業で、僕はホンマに話のキッカケだけですね。例えば、僕が観光大使をしている篠島で1月3日に島民が全部電気を消す奇祭があるんです。男女の神様が年に1回の逢瀬の時間で、島民は寒い寒いって言いながら終了の太鼓が鳴るのを待つ。太鼓が鳴ると神様にお参りに行くんです。ところが太鼓が鳴る時間が毎年違う。誰がジャッジすんねん、って話をした。すると時間軸も場所も違う話の登場人物が同じ世界に収められたり、渡した材料が違う形になって同じ弁当に入れられて出来上がってくるんです」
──樋口氏との共作の魅力とは?
「やさしさですね。全てに救いがある、許しがある。同じ材料なのに、こんなにやさしい内容になるのかと思います」
──新たな試みとして共作風景をYouTubeで配信したが、なぜ今あえて活字で表現したのか。
「こうした手間ヒマかけた作品でも何でも、お声がかかればやらせていただきたいだけで。もう50歳になって、今までやったことないことあと何個できるかな、って考えて新しいことを全部やろうと思っています。芸能界で生き残るためにとかは……ないっすね。もし新しい形でAIで小説書きませんか? って声かけられたら引き受けるかもしれません」