竹田麗央は今季あと何勝するのか…米ツアーデビュー5戦目で圧巻V、スイング精度はすでに世界屈指レベル
【ブルーベイLPGA】最終日
「米ツアーデビュー5試合目とは……」
今季から米女子ツアーに主戦場を変えた竹田麗央(21)の圧巻Vに驚きの声を上げたのは並木俊明プロだ。
プロ3年目の昨季は、4月のKKT杯バンテリンレディスで国内ツアー初V。日本女子プロ、日本女子オープンなど7勝を挙げると、日米共催のTOTOジャパンも制し、米ツアーの2年シードを獲得した。
昨年3月は未勝利だった選手が、今年1月末の米ツアーデビュー戦は8位。2戦前のホンダLPGAもトップ10入り(9位)を果たし、5戦目に早々と2勝目を手にしたから、前出の並木プロは、「まだお彼岸前。国内男子ツアーは開幕していませんからね」というわけだ。
竹田は今大会、初日3アンダー4位につけ、2日目は通算6アンダー3位へ。同7アンダー首位の畑岡奈紗(26)にピタリとつき、3日目に3打伸ばし通算9アンダーで単独首位に立った。最終日のこの日も時折強い風が吹く中、前半で12アンダーまでスコアを伸ばして独走態勢に入ると、後半もボギーフリーの5バーディー。下位選手の追い上げをあざ笑うかのように、通算17アンダーは2位に6打差をつける圧勝劇だった。
竹田は中継局(WOWOW)のインタビューに「こんなに早く優勝できると思いませんでした。シャンパンはおいしかったです」「今日は4つバーディー取るのが目標でしたが、それをクリアできて優勝できたのはすごくうれしい。なるべく順位は意識しないようにしていましたが、難しい10番ホールでバーディーが取れて、もしかしたらこのまま集中したら(勝つ)チャンスがあるかなと思いました」と笑顔で答えた。
冒頭の並木プロは「今年はあと2勝以上はすると思う」と、こう続ける。
「米ツアーには飛ばし屋はいくらでもいますが、竹田は持ち球のハイフェードで打つ260ヤード超の高弾道のドライバーが非常に安定している。コース難度が高い同ツアーでは大きな武器です。フェードボールはコントロールしやすく、しかも竹田は高い弾道で打てるから硬いグリーンでもボールを止められる。実際、今回は風の強いコースでしたが、ボールをうまくコントロールしていた。また、ミスしても、バーディーを取っても表情がほとんど変わらない。メンタルの浮き沈みがなく、競り合いになっても冷静にプレーできるタイプです。ここまで見ていると大会ごとに異なる芝質への対応も早そうです。若いですからパットのタッチもいい」