著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

虚偽に満ちた施政方針演説 人権侵害を超えた移民強制送還の恐るべき現実は…まるでホラー

公開日: 更新日:

 現地時間4日火曜日に行われたトランプ大統領の施政方針演説を、NYタイムズ紙は「好戦的なスピーチ」、英ガーディアン紙は「虚偽に満ちた演説」と報じた。特に注目されたのは、政権の目玉である移民政策に関する虚偽表現だ。

 ファクトチェックで「明らかな嘘」と指摘されたのはこの発言だ。

「バイデン前大統領は国境を開放し、不法入国者を各地に送り込んだ。コロラド州オーロラやオハイオ州スプリングフィールドのような町が移民に占領され、破壊された」

 また、「過去4年間に流入した2100万人の多くは、殺人犯やギャングだった」という発言は、「誤解を与える」とされた。

■アメリカの庇護を求めた移民を…

 実際の入国者は1400万人で、うち犯罪歴のある12万人近くが入国時に逮捕されたが、大半が犯罪者との証拠はない。

 政権はこうした犯罪者の強制送還を掲げるが、実態は大きく異なっている。

 特に批判されているのは、キューバのグアンタナモ基地への重罪人の移送だ。ここには9.11同時多発テロの容疑者がいまだ拘束されているが、アメリカの法律が適用されないため、拷問など人権を無視した扱いが行われているとみられる。これまでに170人以上の不法移民が移送されたが、その多くは犯罪者ですらないと、人権団体が抗議している。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  2. 2

    大阪万博メディアデー参加で分かった…目立つ未完成パビリオン、職人は「えらいこっちゃ」と大慌て

  3. 3

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  4. 4

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 5

    「2025年7月」に大災難…本当にやってくる? “予言漫画”が80万部突破の大ベストセラーになったわけ

  1. 6

    兵庫県職員新規採用「辞退率46%」の異常事態…知事のパワハラ疑惑が原因なのか?昨年は25.5%

  2. 7

    (4)多くの農家が潰れるから企業参入促進というおかしさ 間違った「議論の前提」が稲作を崩壊させる

  3. 8

    昭恵夫人に一私人らしからぬカネと力が… 安倍元首相の政治資金「2億4000万円」を“抜け道相続”していた

  4. 9

    「世界大学ランキング日本版」5回連続首位・東北大学の海外留学生重視と一般入試を止める日

  5. 10

    「すき家」はネズミ混入ショックで一時閉店も…“牛丼離れ”できない庶民生活のリアル

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性

  4. 4

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  5. 5

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  1. 6

    中居正広氏と結託していた「B氏」の生態…チョコプラ松尾駿がものまねしていたコント動画が物議

  2. 7

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

  3. 8

    中居正広氏が女子アナを狙い撃ちしたコンプレックスの深淵…ハイスペでなければ満たされない歪んだ欲望

  4. 9

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  5. 10

    SixTONES松村北斗 周回遅れデビューで花開いた「元崖っぷちアイドルの可能性」