市販薬か要治療か? あなたの「頭痛」見極めのポイント
「これらの患者さんが自己判断で市販薬を多用し、引き起こされるのが、『薬剤の使用過多による頭痛(かつての薬物乱用頭痛)』です。脳の痛み中枢が敏感になり、わずかな刺激も頭痛として捉えてしまいます」
前述のように「月10回、月10日まで」なら、薬剤の使用過多による頭痛のリスクは、ほぼないと考えていい。それ以上ならリスクが高くなる。
さらに、自己判断の悪影響は、脳卒中や脳腫瘍など「二次性頭痛」と呼ばれる重大疾患のサインの見落としにもつながる。だからこそ、専門医の手を借りなければならない頭痛の場合は、6つの項目をきちんと医師に伝えなくてはならない。
「月の半分以上頭痛があるなら、『頭痛ダイアリー』をつけることも重要です。これらの頭痛は片頭痛と緊張型頭痛が交じっている。痛みの様子、持続期間、起こる状況など頭痛に関する内容を記録する頭痛ダイアリーが、診断と治療に役立ちます」
頭痛のタイプを知れば、予防薬、治療薬、頭痛を起こしにくくする生活など、さまざまな方法で頭痛のツラさをゼロにすることが十分可能だ。