正しく歯を守るなら歯ブラシと歯磨き剤は使わなくていい
■詰め物がある場合は上に引き抜かない
フロスでは「歯の接触点」と「歯の隣接面・歯間歯面」の清掃を行う。30センチほど取り出したフロスを、左右の中指に数回巻き付け、両手でフロスを持って歯と歯との間に歯茎に達するまで慎重に通し、前後と上下に少しだけ動かして汚れをフロスでからめとる。
「フロスを上に引き抜こうとすると、詰め物に引っかかって取れることがあります。片手を離して、フロスを歯の横から引き抜くようにします」
■使用を子供の頃から習慣づける
親が使っていなければ、その子供もフロスを使おうとは考えないだろう。子供用の小さめで安全性を考慮したフロスが発売されているので、親子で習慣づけよう。
「私の子供は小さい頃から使い慣れているので、食事の間でも『食べ物が挟まったから』とフロスを使用することがあります。“フロスを使うと気持ち良い”と知っているのも大きいでしょう」
■歯を磨いてはいけない
1日3回、食後すぐの歯磨きに警鐘を鳴らすのは、同クリニックの森昭院長だ。歯垢をコントロールする唾液が洗い流される上、歯ブラシで歯が傷つけられ、研磨剤や発泡剤入りの歯磨き剤がさらに拍車をかける。結果、歯周病や虫歯ができやすくなるばかりか、口腔環境が悪くなり、脳梗塞、心疾患など全身病の原因にもなるという。