熱中症だけじゃない 梅雨明けは“W杯脳梗塞”に要注意
「実際に心房細動になると、心房が1分間に400~600回の速さで震えます。すると脈が速くなる頻脈になる。これが長引くと心臓の機能が低下して全身に必要な血液を送り出せなくなる心不全に陥ります。心房内で血液同士がぶつかり合い塞栓ができやすくなってしまうのです」
こうしてできた大きな血栓が、血流に乗って脳を直撃すると脳塞栓を発症するという。
「心房細動で起こる脳梗塞は脳の血管の根元の太いところが詰まる心原性脳塞栓症を起こしやすい。この脳梗塞は死に至ることが多くノックアウト型脳梗塞とも呼ばれ、命が助かっても言葉を失ったり、手足が麻痺するなどの重い後遺症が残る可能性が高いのです」
ちなみに心原性脳塞栓症は脳梗塞全体の3分の1を占め、その原因の4分の3は心房細動だといわれる。
「脳梗塞は50代を境に起こりやすくなります。睡眠時間が6時間以下、糖尿病や高血圧がある、砂糖や肉を過食している、ピルやステロイド薬を使っているなどの人は血栓ができやすい。ダイエット中の人は、食事からの水分を取れない分、多めの水分補給が必要です」