座りすぎ研究 座位時間が長いほど総死亡リスクは高くなる
■運動しても解消されない
「座りすぎ=運動不足」だから“健康に悪い”と思いがちだが、そうではないという。
「座りっぱなしの時間が長いと健康リスクを高めるメカニズムは十分解明されていませんが、座りすぎることで太ももの筋活動が低下し、血流も悪くなり、病気につながると想定されています。大切なのは、運動不足と座りすぎは“別もの”と考えることです。毎日運動していても、それ以外の時間に座りすぎていると、せっかくの運動による健康効果を減少させてしまうのです」
日本の就労者の約4分の3がデスクワークに従事しているとされ、その多くが起きている時間の60%以上の時間を椅子に座ってパソコンなどと向き合っている。仕事中の座りすぎを解消するには「30分のうち3分、少なくても1時間のうち5分は、定期的にブレーク(立って体を動かす)するのが理想」という。立てる状況でなければ、膝を伸ばして太ももに力を入れたり、つま先立ちを繰り返すなどでもいい。
座りすぎは健康リスクを高めるだけでなく、仕事の効率や意欲、活力なども低下させる。