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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

遺伝子と関連 親が糖尿病なら子供も発症リスクが高くなる

公開日: 更新日:

 2008年、理化学研究所の前田士郎博士が、KCNQ1遺伝子には遺伝情報が1文字だけ変化した「リスク型」があることを発見。このリスク型を、2本ある11番染色体の両方に持つ人は、そうでない人の2倍、2型糖尿病の発症リスクが高いと発表しました。

 2型糖尿病発症と関係が深い遺伝子が親から子どもへ伝われば、親と同じく子どもも糖尿病発症リスクが高くなるでしょう。

 しかしながら一方で、親が糖尿病であっても子どもが糖尿病でない家系、または親は糖尿病でないのに子どもが2型糖尿病を発症している家系は、決して珍しくありません。「親は糖尿病でないのに子どもが糖尿病」という家系では、もしかしたら親も糖尿病発症に関する遺伝子を持っていたかもしれず、しかしそれでも親は発症しなかったということも考えられますので、親が糖尿病でなくても安心はできません。

■食生活が受け継がれてしまうケースが

 前述の通り、親が糖尿病、特に両親が糖尿病の場合、子どもの糖尿病発症リスクは高くなる。しかし遺伝子に加え、糖尿病発症に大きく関係していることのひとつが、食生活です。

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