著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

だいたひかるは放射線に25万円 高額療養費を使い尽くすワザ

公開日: 更新日:

■長期戦のがん治療で効果テキメン

 決して安くはありませんが、日本には自己負担額をさらに抑える仕組みがあります。ブログでは「高額医療」と書かれていますが、正しくは「高額療養費制度」。健康保険が適用される治療を受けた医療費の月額の上限額を圧縮する制度で、収入区分によって上限額は異なります。

 たとえば、69歳以下で標準報酬月額が28万~50万円なら、「8万100円+(月額医療費-26万7000円)×1%」です。仮に医療費の総額が100万円だとすると、3割負担のままなら30万円ですが、この計算式を使うと、「8万100円+(100万円-26万7000円)×1%」=8万7430円に。元の医療費からみると、8%程度です。

 国民健康保険の人は自治体の窓口に、健保組合の人は組合に申請すると、3割負担分との差額が還付されるのが一般的。そうすると、まず3割分を病院で支払わないといけません。

 そこで奥の手が。手術などで入院する前に事前に自治体や組合などに「限度額適用認定証」を申請して、入院時に保険証と一緒に病院に提出すれば、退院時に支払う医療費が高額療養費制度の上限額で済むのです。だいたさんが「先に提出して」と書いているのは、この裏技を使ったことを意味しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    1年ぶりNHKレギュラー復活「ブラタモリ」が好調も…心配な観光番組化、案内役とのやり取りにも無理が

  2. 2

    大リストラの日産自動車に社外取締役8人が「居座り」の仰天…責任問う大合唱が止まらない

  3. 3

    眞子さん極秘出産で小室圭さんついにパパに…秋篠宮ご夫妻に初孫誕生で注目される「第一子の性別」

  4. 4

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  5. 5

    故・川田亜子さんトラブル判明した「謎の最期」から16年…TBS安住紳一郎アナが“あの曲”を再び

  1. 6

    三山凌輝活動休止への遅すぎた対応…SKY-HIがJYパークになれない理由

  2. 7

    所属先が突然の活動休止…体操金メダリストの兄と28年ロス五輪目指す弟が苦難を激白

  3. 8

    大阪万博は値下げ連発で赤字まっしぐら…今度は「駐車場料金」を割引、“後手後手対応”の根本原因とは

  4. 9

    芳根京子“1人勝ち”ムード…昭和新婚ラブコメ『めおと日和』大絶賛の裏に芸能界スキャンダル続きへのウンザリ感

  5. 10

    国民民主党・玉木代表は今もって家庭も職場も大炎上中…「離婚の危機」と文春砲