脳<上>ニンニクを使った「アホエンオイル」で微小循環を改善
「瞑想」も脳機能を改善させる可能性がある
一見、脳を活発に使っているように見えない「瞑想」の習慣にも、脳機能の改善に効果がある可能性が高いという。それは脳機能を低下させる最大の原因のひとつが「ストレス」だからだ。
人間の脳全体の8割を占める「大脳」は、一番外側にある「大脳新皮質」と、その内側にある「大脳辺縁系」に分けられる。大脳新皮質は、創造力や理性、思想といった高度で複雑な感情や思考をつかさどっている。もう一方の大脳辺縁系は、食欲や性欲、快感や恐れといった本能的な情動をつかさどっている。
つまり、大脳辺縁系は人間が生命を存続するために自分を守るための機能が集まった脳。そのため何かストレスがあると過剰に反応して、不安感をあおったり、別の強い刺激に依存したりして現実から逃げようと暴走する。瞑想は、その暴走をコントロールできる脳に変えてくれるのだ。
「大脳新皮質と大脳辺縁系の境界に『帯状回』があり、扁桃核という部分に作用してストレスで過剰反応した大脳辺縁系をコントロールする働きがあります。その帯状回は刺激がないときは活動して、刺激があると活動が抑制される性質があります。ですから、瞑想で周囲からの刺激(情報)を“遮断”すると、帯状回が活性化され厚くなります。厚くなると脳の機能が強化され、それによって副交感神経が優位になり、乱れた自律神経が改善されるのです」
また、瞑想は帯状回だけでなく認知能力や注意力に関係する脳の部位も活性化され厚くなる(脳が大きくなる)という。そのため、認知症の防止にも役立つのだ。
次回は、脳を活性化させる「運動」と「飲料」を紹介してもらう。