下肢静脈<下>足のポンプ機能は手軽な5つの体操で鍛えられる
足(=下肢)の表面近くを走る「表在静脈」が拡張し、モコモコと蛇行して浮き上がってくる病気「下肢静脈瘤」。足に「重い、疲れやすい」「かゆみ」「痛み」「こむら返り」「むくみ」などの症状が表れる。
原因は、下肢の静脈に備わっている血流の逆流を防ぐ「弁」の働きが壊れてしまうこと。下肢静脈を流れる血液は、重力に逆らって心臓に向かって進まなければいけない。
その血流をスムーズにさせる重要な働きをしているのが「ふくらはぎの筋肉」だ。
ふくらはぎの筋肉の内部には静脈が張り巡らされている。その筋肉を動かすこと(収縮・弛緩)で静脈が圧迫され、内部の血液が絞り出されるように上に向かって流れる「筋ポンプ」の機能を果たしている。ふくらはぎが「第2の心臓」と呼ばれるのはそのためだ。
ところが直立不動の立ち仕事など、日常的に足を動かさない生活を続けていると、筋ポンプが働かず静脈の弁に負担がかかり壊れてしまうのだ。
デスクワークでも、足を動かさない長時間の同一姿勢を日常的に続けていればリスクが高まる。