著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

長時間のリモートワークは健康に悪影響を与える? 日本人対象の研究

公開日: 更新日:

 運動不足は健康に良くないイメージがあります。実際、座ったままの姿勢で過ごす時間が長い人では、心臓病のリスクが高いという報告もあります。とはいえ、新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、リモートワークの普及や外出の自粛によって、座ったままの姿勢(座位)で過ごす時間が増えた方も多いでしょう。感染リスクに配慮しながらも、余暇の時間には適度な運動をしたいところです。そんな中、座位時間と健康リスクについて、余暇の運動量も考慮して解析した研究論文が米国心臓病協会誌に2021年7月6日付で掲載されました。

 この研究では日本に在住している35~69歳の6万4456人(男性45%)が対象となりました。1日の座位時間について5時間未満、5~7時間未満、7~9時間未満、9時間以上の4つの集団に分け、死亡のリスクが比較されています。なお、結果に影響し得る年齢、性別、飲酒・喫煙習慣などの因子について統計的に補正して解析されました。

 平均で7.7年間にわたる追跡調査の結果、死亡リスクは1日の座位時間が5時間未満と比べて、7~9時間未満で20%、9時間以上で54%、統計的にも有意に増加しました。特に高血圧糖尿病脂質異常症の人ではリスクが増加していました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"