歯周病対策の歯磨きは1日1回でいい バイオフィルムを破壊
1日1回の念入りな歯磨きに加え、毎食後の歯磨きも必要。一般的に唾液の分泌量が少なくなるのは高齢になってからだが、コロナのストレス、在宅勤務やマスク生活による会話の減少は唾液の分泌量を少なくする。若い世代でも口の中が乾き気味であれば、毎食後の歯磨きも取り入れたい。
虫歯対策としては、歯磨き粉の選び方も重要。
「以前は、歯磨き粉を多く使うと歯磨きがぞんざいになりかねないので、少なめにと言われていました。現在は、虫歯予防になるフッ素が含まれている歯磨き粉を十分量使い、すすぎも軽めに。フッ素は『PPM』として表記されており、PPM1450のものを選ぶといいでしょう」
歯周病・虫歯両方の対策として、2~3カ月に1度は市販の「染め出し液」を用いて、ブラッシングが正しくできているかをチェックする。染め出し液は、歯の磨き残しの部分がないかを調べるもので、大型のドラッグストアなどで購入可。
「3~6カ月ごとに歯科医院へ通えれば理想的ですが、仕事や家庭の都合で難しい人もいるでしょう。その場合は1年に1回、歯科医院に行くようにし、ホームケアとして染め出し液を利用してください」
磨き残しの部分を歯ブラシだけで対応できなければ、フロスや歯間ブラシも併用する。歯周病は糖尿病、脳卒中、心筋梗塞、がんなど全身の病気にも影響を及ぼすことが明らかになっている。しっかり対策を講じたい。