歯周病対策の歯磨きは1日1回でいい バイオフィルムを破壊
バイオフィルムは台所の三角コーナーのヌルヌルに例えられる。あれは水を流した程度では落ちず、タワシなどでこすらなくてはならない。バイオフィルムも同様で、歯ブラシで念入りにこすらなければ破壊できない。
「チャチャチャッと簡単に歯磨きを済ますのでは、歯周病対策になりません。『1日1回でいい。時間を十分に取れるタイミングで』と言うのは、そのためです」
■虫歯対策には毎食後に「チャチャチャッ歯磨き」
一方、虫歯対策ではチャチャチャッとした歯磨きも有効。食後、口腔内が酸性に傾き、虫歯菌が活動しやすい環境になるが、歯磨きをすぐすることで、速やかに中和される。虫歯がよりできやすい小学生くらいまでは、毎食後の「チャチャチャッ歯磨き」を。もちろん毎食後、念入りに磨ければなおいい。
「虫歯対策で見落としがちなのが、70代くらいからの高齢者です。この年代は唾液の分泌量が少ない。唾液は口腔内のpH緩衝作用や自浄作用、抗菌作用などがあり、歯周病に対してもそうですが、虫歯に対しても抑制効果があります。つまり唾液が少ないということは、歯周病、虫歯ともになりやすい」