のど<上>「のみ込み力」の低下を知る10の症状 専門医が解説

公開日: 更新日:

 のみ込み力が低下すると、食道に送られるべき食べ物や唾液が気管や肺に入り込んで「誤嚥肺炎」を起こしたり、異物が気管に詰まり「窒息」を起こす危険性がある。また、食事量が減れば筋肉量も減り、体の機能が低下する「サルコペニア」や、栄養不足から脳の機能や思考力が低下する「認知症」の原因になる。

 しかし、老化で重症の嚥下障害にいったんなってしまうと、元通りに食べられるようになるのは難しい。それは嚥下のリハビリ訓練は、状態を見ながら食べ物の形態や量、食べる姿勢を調節することが主な内容だからだ。多くの高齢者施設では、患者ののみ込み力に応じて食べる物を変えるだけというのが実情だという。

「少しむせるからといって、食べる物にとろみをつけてしまえば、のみ込み力はさらに衰えてしまいます。しかし、食事でたまにむせる程度であれば、のみ込む動作を理解して、効果的な訓練を行うことができます。まず、どうのみ込んでいるかを考えながら、水を飲んでみましょう。そうすれば、のみ込む時にどこに力を入れているか分かりますし、むせないのみ込み方を体で覚えることができます。また、それを繰り返すと、余裕をもってのみ込める『のど』をつくることができます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」