70歳までに受けておきたい「3つの検査」 血管・脳・睡眠をチェック

公開日: 更新日:

②簡易型PSG(睡眠ポリソムノグラフィー)検査

 高齢になると睡眠が浅くなり、夜中に目が覚める中途覚醒や朝早く目覚めてしまう早朝覚醒が増える。それ自体は病気ではないが、ぐっすり眠れない悩みから睡眠障害になったり、質の悪い睡眠が続くと、糖尿病、高血圧脂質異常症などの生活習慣病、がん、心血管疾患、認知症、うつといったさまざまな病気のリスクが高くなる。健康長寿のためには、質の良い睡眠が欠かせないのだ。

 自分の睡眠がどんな状態なのかを測定する検査として、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)がある。1泊入院して、頭、顔、首、胸、指、すねなどにセンサーを装着したまま就寝し、睡眠中の脳波、心電図、呼吸運動、動脈血酸素飽和度といった生体活動を計測する。睡眠時無呼吸症候群(SAS)や周期性四肢運動障害などの睡眠障害の有無をはじめ、睡眠の状態も把握できる。ただし、入院が必要なので費用が3割負担で2万~5万円ほどかかるうえ、なかなか時間がとれないという人にはハードルが高くなる。

 そこで、まずは簡易型PSG検査を受けてみる手もある。東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏は言う。

「レンタルの装置を使って自宅で行う検査で、就寝時に手首、指、胸にセンサーを装着するだけです。原則として保険適用で、費用は3割負担なら3000円程度です。睡眠中の呼吸や心拍数、酸素飽和度を測定し、AHI(1時間当たりの無呼吸と低呼吸の合計回数)が40以上あればSASと診断されます。簡易型といっても、一部メーカーの装置は、レム睡眠とノンレム睡眠の割合など睡眠のリズム、どんなタイミングで目が覚めているかといった睡眠の深さ、睡眠中の体の向きも調べることができます」

 検査で自分の睡眠のどこに問題があるのかがわかれば、必要ならばCPAPや薬物による治療で改善が見込めるし、そうでなくても質の高い睡眠のための食事や運動といった生活習慣を見直す対策ができる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」