「自律神経」を守って酷暑を健やかに乗り切る5つのポイント
「自律神経の疲弊が継続したままの状態になると、自律神経系だけでは生命維持のための機能をコントロールすることができなくなってしまいます。そうなると、それを補うために内分泌系や免疫系が稼働するので、インスリン抵抗性が表れたり、血圧が高くなったり、肥満を招きます。その結果、糖尿病、脂質異常症、高血圧、心血管疾患、がんといった命に関わる病気の発症リスクがアップしてしまうのです」
ただでさえ自律神経に負担がかかる夏は、できる限り負荷を減らす生活を心がけたい。ポイントを解説してもらった。
①室温
自律神経中枢は脳にある。脳は発熱量が多いため常に冷却が必要で、うまく冷やせないと自律神経に負担がかかる。
「脳=自律神経中枢を冷やすために重要なのは、鼻から冷えた空気を吸うことです。鼻腔の奥には脳とつながっている毛細血管がたくさん通っていて、鼻呼吸で冷たい空気を通過させれば、熱交換によって脳を冷やすことができます。脳にとっては気温22.5度から23度が最も快適だとされているので、エアコンの設定温度は24度くらいにするのが良い。ただ、日本人の体格を考慮すると24度設定では体が冷えすぎてしまうので、カーディガンなどを1枚羽織ったり、就寝時は厚手の掛け布団で眠るのがおすすめです」