著者のコラム一覧
西本真司西本クリニック院長

医師になって34年。手術室麻酔、日赤での緊急麻酔、集中治療室、疼痛外来経験後、1996年6月から麻酔科、内科のクリニックの院長に。これまでに約5万8000回のブロックを安全に施術。自身も潰瘍性大腸炎の激痛を治療で和らげた経験があり、痛み治療の重要性を実感している。

仕事での強いストレスで顔面神経麻痺 目と口が閉じられず…

公開日: 更新日:

 顔面神経は顔の表情筋の動きを制御しています。来院時の栄子さんの麻痺のスコアは40点満点中7点でした。

 このスコアは点数が低いほど麻痺が強く、10点以下だと麻痺で相当つらい状態です。

 私は栄子さんに星状神経節ブロックをお勧めしました。星状神経節は首にある交感神経節で、首や顔の痛みや、運動麻痺の緩和に高い効果を示します。硬膜外ブロックの経験のある栄子さんですから、星状神経節ブロック療法についてもすぐに理解してもらえ、治療に入りました。

 最初の週に5回の星状神経節ブロック。その後、徐々にペースを落とし、この7カ月で合計38回の星状神経節ブロックを受けていただいています。前回の麻痺のスコアは38点まで改善していました。麻痺による苦痛は、もうほとんどないようです。

 栄子さんは、現在は教職を退き、近所で外国語を教えています。根本的なストレスも解消され、毎日心穏やかにマイペースで仕事を続けられているようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…