いつ打てば…? 米国がオミクロン変異株対応ワクチン認可で大混乱
アメリカでは先週、オミクロンBA5株対応のワクチンが認可されました。最も多い人では5回目の接種になりますが、すでに混乱が起きています。
ファイザー社とモデルナ社が同時に認可を受けたのは、いまだ猛威を振るうオミクロンBA5株と、従来型の両方に対応する2価ワクチンです。このコラムが出ている頃には、早ければ接種が始まっているはずですが、問題は今打つべきなのか、打たない方がいいのか?
疑問を感じてしまう理由は、あまりにも早い認可です。政府が両製薬会社に製造を依頼してわずか2カ月。行われたのはマウス実験のみ、まだ人への臨床実験の最中で、データがいつ揃うかもわからない。つまり肝心のBA5株への効果も、まだはっきり見えていないのです。
情報の混乱もあります。アメリカでは未だ1日8万人もの人が感染しているため、多くがBA5株の自然免疫を得ていると考えられます。では自然免疫があれば新ワクチンは受けなくていいのか? またこの秋もし新たな変異種が流行したら、このワクチンは効果はあるのか? 答えは質問をぶつけた専門家によって違うのが現状です。