新たな軽症者向け「新型コロナ飲み薬」の承認が待たれる理由
7月20日、塩野義製薬の飲み薬「ゾコーバ」の緊急承認が見送られ継続審議となった。承認されていれば、国内製薬会社が開発した初の経口薬となっていた。呼吸器専門医である池袋大谷クリニックの大谷義夫院長に話を聞いた。
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現在、軽症から中等症対象の経口薬は、昨年12月に特例承認されたMSD社の「ラゲブリオ」と、今年2月特例承認のファイザー社の「パキロビッド」がある。
「重症化リスク因子を有する患者さんが対象の抗ウイルス薬です」
使用条件は多少異なるが、大きな違いは、ラゲブリオは催奇形性(妊婦が使うと胎児に奇形が生じる危険)があるため、妊娠または妊娠している可能性がない人が対象。
「パキロビッドは薬物相互作用があり併用禁忌・注意の薬が多く、腎機能障害では使用禁忌や減量となります」
コロナ感染拡大初期から陽性患者の治療をし続けている大谷院長にとって、ゾコーバ承認見送りは非常に残念な結果だった。すでに軽症者も対象の経口薬が2種類あるのになぜか?