新たな軽症者向け「新型コロナ飲み薬」の承認が待たれる理由

公開日: 更新日:

 7月20日、塩野義製薬の飲み薬「ゾコーバ」の緊急承認が見送られ継続審議となった。承認されていれば、国内製薬会社が開発した初の経口薬となっていた。呼吸器専門医である池袋大谷クリニックの大谷義夫院長に話を聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 現在、軽症から中等症対象の経口薬は、昨年12月に特例承認されたMSD社の「ラゲブリオ」と、今年2月特例承認のファイザー社の「パキロビッド」がある。

「重症化リスク因子を有する患者さんが対象の抗ウイルス薬です」

 使用条件は多少異なるが、大きな違いは、ラゲブリオは催奇形性(妊婦が使うと胎児に奇形が生じる危険)があるため、妊娠または妊娠している可能性がない人が対象。

「パキロビッドは薬物相互作用があり併用禁忌・注意の薬が多く、腎機能障害では使用禁忌や減量となります」

 コロナ感染拡大初期から陽性患者の治療をし続けている大谷院長にとって、ゾコーバ承認見送りは非常に残念な結果だった。すでに軽症者も対象の経口薬が2種類あるのになぜか?

最新の健康記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

  2. 2
    悠仁さま「東大合格」の逆風になりかねない宮内庁“3年前の痛恨ミス”…トンボ論文の信頼性に影響も

    悠仁さま「東大合格」の逆風になりかねない宮内庁“3年前の痛恨ミス”…トンボ論文の信頼性に影響も

  3. 3
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 4
    「今市事件」服役中の勝又拓哉受刑者「『有希ちゃんを殺してごめんなさい』って50回言わされた」

    「今市事件」服役中の勝又拓哉受刑者「『有希ちゃんを殺してごめんなさい』って50回言わされた」

  5. 5
    ロッテ佐々木朗希 日本では「虚弱体質」の烙印も…米球団むしろプラス評価でゾッコンの理由

    ロッテ佐々木朗希 日本では「虚弱体質」の烙印も…米球団むしろプラス評価でゾッコンの理由

  1. 6
    なぜ大谷はオールスターで「最多得票」を取れないのか…圧倒的成績を残しながら首位と26万票の大差

    なぜ大谷はオールスターで「最多得票」を取れないのか…圧倒的成績を残しながら首位と26万票の大差

  2. 7
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  3. 8
    杉咲花&若葉竜也「親密報道」後も評価上昇 「アンメット」の演技にはゴシップを超える力がある

    杉咲花&若葉竜也「親密報道」後も評価上昇 「アンメット」の演技にはゴシップを超える力がある

  4. 9
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 10
    まるで大使館…剛力彩芽&前澤社長の“100億円豪邸”を発見

    まるで大使館…剛力彩芽&前澤社長の“100億円豪邸”を発見