長引く息苦しさや発熱の正体は「薬剤性間質性肺炎」かもしれない

公開日: 更新日:

 今の時期、咳や息切れ、発熱などの症状が出たら真っ先に頭に浮かぶのはコロナだろう。だが、最近になって新たに薬や漢方薬、サプリメントの服用を始めた人は「薬剤性間質性肺炎」の可能性がある。呼吸器の専門家に聞いた。

 間質性肺炎とは、肺胞の壁に炎症や損傷が起こり、壁が厚くなることで肺が線維化し、呼吸困難や低酸素に陥る病気である。この間質性肺炎が薬剤の服用や投与によって引き起こされるものを「薬剤性間質性肺炎」と呼ぶ。発症のメカニズムは明確になっていないが、抗がん剤や抗不整脈薬などに含まれる成分に対する過剰な免疫反応と、漢方薬の成分に対するアレルギー反応によって起こると考えられている。

 じつは記者も半年前、この病気を経験した。鼻の炎症で耳鼻科を受診し、処方された清肺湯を服用したところ、40度を超える発熱と息苦しさに襲われた。漢方薬の服用を始めて5日目のことだった。

 だが、コロナ禍での発熱でなかなか専門医にたどり着けず、大学病院の呼吸器外来を受診するまでにかなりの時間を要した。CTやレントゲン、血液検査などの結果、薬剤性間質性肺炎と診断された。診断が下るまで1カ月ほどかかってしまった。幸い、薬の服用を中止したことで現在は症状は落ち着いている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン