新しい注射薬は糖尿病治療のゲームチェンジャーになり得るか?

公開日: 更新日:

「ならば、GLP-1とGIPを同時に注射するとブレーキとアクセルを同時に踏んでいるようなもので意味がないのでは?」と思われるかもしれない。もっともな感想だ。ところが、そうではないという。

「面白いことにGIPは高濃度にすると、肥満を誘導するのではなく逆に肥満を抑制する方向に働くことがわかってきたのです。しかもGLP-1と高濃度のGIPを同時に投与すると、GLP-1単体のときよりも体重減少効果が大きくなることも明らかになりました」

■市販から2カ月後調査で報告された副作用

 マンジャロは2型糖尿病に公的保険の適用がある。

 中でも「インスリンの分泌量が維持されていて、肥満を有する比較的若い40~50代の患者さんに効果が高いのではないか」と辛院長は言う。

 とはいえ、どんなに良い薬でも副作用は必ず現れる。マンジャロはどうか?

「薬の添付文書には、副作用として『低血糖』『急性膵炎』『胆のう炎』『アナフィラキシーショック』などが書かれています。また、発売2カ月後までに報告された副作用情報をまとめた、市販直後調査第2回中間結果のお知らせによると、5月31日までに3万5400人のマンジャロの推定摂取患者がいて、4月18日~6月18日で、因果関係が否定できない有害事象が498例616件あったと報告されています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース