コロナ後遺症…感染後の長引く症状すべてが後遺症とは限らない 岡山大が画期的な研究成果
疾患の内訳は、内分泌代謝疾患や血液疾患、呼吸器疾患が最多で、それぞれ8人の患者から見つかった。
■隠れた他の疾患を見つけるのが大切
研究成果をまとめたひとり、総合内科学の大塚文男教授に話を聞いた。
──外来患者(731人)の中には、コロナ後遺症ではなく、単純に他の病気だったというケースもあったのでしょうか。
「今回の対象となったのは、すべてコロナ後遺症と診断している患者さんです。コロナ後遺症を診断するための診察や精密検査の過程で、コロナ後遺症以外の病気が見つかったということです」
──隠れていた他の病気を治せば、コロナ後遺症の症状が消える、あるいは軽くなる可能性もありますか。
「コロナ後遺症とは、新型コロナ感染をきっかけに起こる倦怠感や頭痛、睡眠障害、ブレーンフォグ症状などが2~3カ月を超えて持続するものです。症状によっては、新たに見つかった病気を並行して治療することで、後遺症の症状が改善することがあります」