著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

ドライフルーツで糖尿病リスクが60%以上低下する…栄養学専門誌で報告される

公開日: 更新日:

 果物が糖尿病に良いのか、という点については専門家の間でも議論があります。

 ビタミンやカリウムなどを豊富に含む果物は、健康に良い食品として認識されています。ただ、その一方で果糖などの糖分を多く含み、カロリーは意外に高いという問題点もあります。

 果物を食べても血糖値にはあまり影響はないのですが、カロリーを多く摂ることで、結果としては肥満に結び付き、それが糖尿病のリスクになります。

 その一方で、果物を多く摂るほど糖尿病の予防に繋がる、というデータも発表されています。果物が腸内細菌のバランスを改善するので、血糖値の上昇もゆるやかになる、と言うのです。

 最近、その健康効果が注目されているのが、果物を乾燥させた「ドライフルーツ」です。その栄養素は濃縮されて強化されている一方で、食べ過ぎには結びつき難い、と考えられているからです。

 今年の栄養学の専門誌に、遺伝子を解析する特殊な方法で、ドライフルーツの摂取量と糖尿病との関係を検証した論文が発表されています。それによると、ドライフルーツを一定量追加で食べることにより、糖尿病になるリスクが60%以上低下していました。

 もちろん食べ過ぎには注意が必要ですが、果物は糖尿病予防にも有効であるようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  2. 2

    「負けた」はずの琴桜が「勝った」ウラ事情…疑惑の軍配が大炎上《翔猿がかわいそう》

  3. 3

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  4. 4

    広島先発投手陣に忍び寄る疲労の影…9月は防御率が大幅悪化

  5. 5

    小泉進次郎氏「死ぬまで働け」戦慄の年金プラン “標準モデル”は萩本欽一…なんでそうなるの?

  1. 6

    W杯8強へ森保J「5人の重要人物」 頭痛の種は主将・遠藤航の後継者…所属先でベンチ外危機

  2. 7

    SMAPファン歓喜!デビュー記念のラジオ番組で思い出す「SMAP×SMAP」“伝説の5人旅”と再結成の実現度

  3. 8

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  4. 9

    貴景勝は大関最短復帰が叶わずこのまま「引退」か…親方就任の準備はとっくに万端

  5. 10

    《柳田悠岐 #2》人並み以上のスピードとパワーを兼ね揃えていたがゆえの落とし穴