著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

脳卒中予防にはコーヒーより飲む量に左右されないお茶がいい?

公開日: 更新日:

 コーヒーやお茶は、適度に飲む範囲では健康に良い飲み物だと考えられています。コーヒーに含まれるクロロゲン酸や、お茶に含まれるカテキンなどの生理活性物質には、抗酸化作用など多くの病気の予防につながる健康効果が確認されています。

 ただ、どちらもカフェインを含んでいて、カフェインには脈拍を上げる作用があり、血圧を上昇させる可能性もあることから、高血圧などのある方は飲み過ぎに注意が必要、という意見もあります。それでは、高血圧にも関連のある脳卒中への影響はどうなのでしょうか?

 今年の脳卒中研究の専門誌に、それについての国際的な研究結果が報告されています。世界32カ国が参加し、脳卒中の患者1万3462名が対象となった研究によると、コーヒーは1日4杯までは脳卒中と関連はなかったものの、5杯以上でそのリスクが高まる傾向がありました。

 その一方で、お茶(紅茶や緑茶などすべて)は飲む量に関わらず、脳卒中のリスクを低下させていました。1日5杯以上お茶を飲む人は、飲まない人と比較して、そのリスクが19%低下していたのです。コーヒーもお茶も、1日3~4杯程度であれば脳卒中に対しては安全な飲み物と言えそうですが、コーヒーの飲み過ぎは、そのリスクを高める可能性があるので、注意が必要かもしれません。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース