フレイル予防の最新研究…キッチンで過ごす時間が高齢者の健康を守る?
加齢に伴い、心身の機能が衰えた状態を「フレイル」と呼びます。フレイルは、早期に適切な対応を行うことで健康状態の回復が期待できると考えられています。とりわけ、十分な栄養摂取はフレイルの予防や改善にとって重要です。
過去に実施された研究データによれば、自宅で料理をすることは健康的な食習慣と関連すると報告されています。また、キッチンで過ごす時間が長いことは、身体活動量の増加も期待できるでしょう。そのような中、キッチンで過ごす時間と、食習慣の関連性を検討した研究論文が、米国栄養教育行動学会の公式ジャーナルに、2024年7月20日付で掲載されました。
この研究では、65歳以上の日本人女性600人が対象となりました。研究参加者に対してアンケートを行い、フレイルの状態、キッチンで過ごす時間、健康的な食事の摂取頻度に関する情報が調査されています。なお、フレイルの状態については、日常の生活動作や体重などについて1~25点で評価を行い、8点以上をフレイルと定義しました。また、健康的な食事は主食、主菜、副菜を含む食事を1日に2回以上、摂取することと定義されています。