(4)生きることは食べること ある程度の年齢になったら思う存分楽しんだ方がいい
食べることは生きるパッションに結びつくと思うんです。2年前に亡くなった母が最後は食べることができず、胃ろうになったのを見て、おいしく食べられるということは本当に幸せなことなのだと感じています。
おひとり様ですと、とくに男の人の場合、ついつい好きなラーメン屋さんとか、毎日近所でいつもの親子丼っていうことになりがちです。それでは食生活に変化がなくて楽しくありませんし、同じものばかりでは栄養が偏ってしまいます。食べることは生きるエネルギーとつながっているので、とにかく大事にすべきです。
一汁一菜でつつましく食べていればいいなんていう人もいますが、年齢を重ねるにつれ栄養価が高く、バランスのよい食事が健康の鍵になると思います。とくにタンパク質はフレイルや筋肉の衰えを防ぐためにしっかり取るべきです。
「80歳の壁」でおなじみの和田秀樹先生と対談した時にお聞きしたんですが、中年の間は血糖値や中性脂肪に気をつけて生活習慣病に注意するべきですが、年を取ると痩せてガリガリよりもある程度ふくよかで、多少コレステロールが高めの方が免疫力も高いし、長生きする傾向にあると言われていました。