「睡眠時無呼吸症候群」は糖尿病治療で治す… 実は合併率が高い

公開日: 更新日:

 無呼吸や低呼吸を繰り返していると、体に必要な酸素が十分吸収できず低酸素状態になる。毎晩その状態が続くことで、高血圧脂質異常症などさまざまな合併症が現れ、その結果として脳梗塞脳卒中など命に関わる病気が引き起こされることがわかっている。実際、川崎医科大学の研究チームは2011年の「脳血管障害患者における睡眠呼吸障害に関する検討」で、脳梗塞や脳卒中で入院した人の9割がSASだったと報告している。

「それほど重要な病気でありながら、困ったことにその症状から明らかにSASと疑われる人でも医療機関に行かずに未治療のケースが少なくありません」

 SASを疑うべき自覚症状は、大きく激しいいびき、睡眠中の息詰まり、熟睡できず休息感のない睡眠、日中の過度の眠気に加えて起床後の咽頭痛、口の乾き、頭痛に見舞われる、などだ。注意したいのは、SASの人は糖尿病を患っているケースが少なくないこと。

「閉塞性SASの原因は顎が小さい、飲酒、睡眠薬の服用、へんとう肥大、歯並びの悪さなどさまざまですが、大きいのは肥満。体格指数(BMI)が30を超えると7倍多くなるといわれています。そのためSASは糖尿病とも関係が深く、ある研究ではSAS患者の糖尿病合併率は17.5%と報告しています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然