「睡眠時無呼吸症候群」は糖尿病治療で治す… 実は合併率が高い
■糖尿病治療薬でSASの症状が軽くなったケースも
では、SASに心当たりがあって、不安に思っている人はどうすればいいのか?
「このタイプの患者さんは医療機関を受診するきっかけがわからないようです。ならば、日中の眠気の程度を調べるための『エプワース眠気尺度』(表)を利用するのもいいかもしれません。自己採点で合計11点以上なら、SASの可能性が強い、とされます。そのうえで最寄りの医療機関を受診して糖尿病を含めた各種検査を受けるのも手です」
患者のなかには、糖尿病と診断されると民間保険の保険料が上がるから、などと言って検査をせず、曖昧にしている人も多い。
「しかし、放置して体を悪くしては意味がありません。仮に糖尿病と診断されれば、いまはダイエット効果が認められている新しいタイプの糖尿病治療薬は公的保険の対象となります」
例えば、主に2型糖尿病の治療薬として使われるSGLT2阻害薬は、血液に糖を戻す働きのあるSGLT2を阻害することで尿から糖を出す。飲み始めの初期で1.8~2.7キロの体重減少が報告されており、1年以上の使用で4~5キロの体重減少が見られることもあるという。