「桐島」を名乗る男…身体的特徴と「秘密の暴露」は矛盾せず
1970年代の連続企業爆破事件を巡り、爆発物取締罰則違反容疑で指名手配されていた桐島聡容疑者(70)と名乗る男は、身長160センチで身体的特徴が矛盾しないことが分かった。また「秘密の暴露」にあたる桐島本人しか知り得ない情報を話しているという。
捜査関係者によると、男は神奈川県内の病院に偽名で入院しており、末期がんとみられる。病院関係者に自身の本名を「桐島聡だ」と名乗ったといい、連絡を受けた警視庁公安部の捜査員が25日に病院に駆け付けた。DNA型鑑定による本人確認を急いでいる。
桐島は過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバー。広島県出身で、事件当時は明治学院大の学生だった。75年4月18日、東京・銀座の韓国産業経済研究所の入り口ドアに手製爆弾1個を仕掛け、爆発させた疑いで同年5月に指名手配された。
連続企業爆破を巡っては、三菱重工業など海外進出企業が相次いで標的となり、74年8月から75年5月までに相次いで発生した。
共犯者の大道寺あや子容疑者(75)らが77年、日本赤軍が起こした「ダッカ日航機ハイジャック事件」の超法規的措置で釈放・出国。すでに起訴されていたため、桐島の時効も停止されている。