貴乃花派の主張のみタレ流し メディアが捻じ曲げる理事長選
「10人でやったら違法、無効です」
去る20日、大阪で行われた相撲協会の理事会終了後、報道陣にこう言ったのが宗像紀夫外部理事(74)だ。
相撲協会は28日の理事会で、新たな理事長を選出する。
その選挙を外部理事を除く10人の理事でやるのは「違法」で「無効」というのだ。
「理事会で宗像理事は八角理事長やオブザーバーとして参加した評議員会の池坊議長に、外部理事にも投票権がある、ないのはおかしいと盛んにかみ付いたそうです。それに貴乃花理事(43)が追従、目上の人たちを恫喝するような口調だったともいいます。理事長選に立候補する意向の貴乃花理事と宗像理事は、いまの八角体制を快く思っていない。それで宗像理事は自分にも投票権があると主張しているのでしょう」(ある親方)
とはいえ、新理事長を10人の内部理事で決めるのは「違法」でも「無効」でもない。
外部、内部を問わず理事の任期は、新理事長を決める理事会に先立って行われる28日の評議員会終了時に切れる。相撲協会の定款に明記されていることだ。その評議員会で1月28日に選ばれた新たな10人の内部理事を承認。評議員会後、彼ら新理事10人による理事会で理事長を選出する。新たな外部理事が選出されるのは翌29日の理事会と評議員会であることは、昨年12月の評議員会で決定した。つまり新理事長を選出する時点で、外部理事は存在しない。この協会の定款は内閣府も認めているのだ。