貴乃花理事とグルの“裏金顧問” 相撲協会から解雇されていた
昨年暮れ、相撲協会の八角理事長(52)がまだ、「理事長代行」だったころの話だ。
それまで協会内部の事務方を一手に仕切り、パチンコ業者との契約の際に裏金を受け取った「裏金顧問」が、ある会社の債券を70億円分購入しようとしていたことが露見した。
仮に、その企業が倒産しようものなら、債券は紙クズになる。そもそも70億円もの大金を投資につぎ込むこと自体に疑問を抱いていた八角理事長代行は、裏金顧問に説明を求めた。
すると裏金顧問は、強い口調でこう言った。
「法律で決められていることだ。内部留保がこんなにあると受け取られてしまう。内閣府にもスポーツ庁にも指導されている」
そして、八角理事長代行をせかすように続けた。
「12月18日の理事会までに社債を買わなければならない。とにかく早くしないと……」
疑心暗鬼になった八角理事長代行は内閣府とスポーツ庁に出向いて問い合わせたところ、「そんなことは一切、言っておりません。協会が決めることです」と、担当者はかぶりを振った。裏金顧問はつまり、ウソをついて、協会に70億円分の債券を買わせようとしたことになる。八角理事長代行はもちろん、これを阻止した。